33.アクシズからの使者

「やはり、アクシズのグワダンか。」

(あれは・・・、まさか・・・。)

「ん?」

「やはり・・・、ハマーン・カーン・・・。」

(まだあんな歳なのに担ぎ出すか・・・。)

(ジオン滅亡後、アステロイドベルトの中で育てた子が、結局はあのアクシズから離れて

地球圏へ戻ってきた・・・。)

「2歳の時の事を、覚えていらっしゃるのか?」

「お続け下さい。ミネバ様。」

「よくもミネバをこうも育ててくれた!偏見の塊の人間を育てて何とするか!」

「ハマーン!」

「どけ!」

「ええぃ、離せ!」

「ハマーン・・・!」

「カミーユ。」

「この部屋を抜け出したい、手を貸してくれ。」

「もう一度言ってみろ!カミーユ!」

「貴様・・・!」

「カミーユの想像に!」

「ハマーン・カーンはどこだ?」

「ハマーン・カーン。」

「ハマーン・カーン、死んでもらう。」

「元々、私は裏切りは一切していないよ、ハマーン。」

「少尉!」

「待て!」

「カミーユ。」

「わかった、行けるか?レコア少尉。」

「待て。」

「待て!止血だけは・・・。」

「カミーユに言われても仕方が無い・・・。ハマーン・カーンという少女が、あの様に

ミネバ・ザビを仕向けているのを見れば・・・。」

「私は、ザビ家とは関係無い、私はいつも1人の男だった・・・。」

「カミーユ!」

「ブライト艦長!私だ!クワトロ大尉だ!」

「居る!」

「カミーユ、ゼータの発進用意だ!」

「動けるか?!カミーユ!」

「おのれ・・・!」

「MkUが・・・!」

「MkU・・・、ラーディッシュが来てくれたか。」

(こんな無様な戦い・・・、私はあの女に惑わされている・・・。

ハマーン・カーン・・・、ジオンの亡霊め・・・!)